コンテンツへスキップ フッターへスキップ

辻京佑(文・4年)

今回は辻京佑選手(文・4年)です。4年生であり、寮長という立場の彼はいつも周りを見てくれています。
真面目に練習に取り組むだけでなく、選手の寮内での生活などの規律を正してくれます。そんな頼りになる選手です。

こんにちは。文学部教育学科4年の辻京佑と申します。今回のブログは3回目で最後となります。最後のブログということもあり何を書こうか非常に迷いましたが、10年間陸上競技に向き合ってきたので、私が陸上競技を続けてきた理由と思い、そしてそこから学んだことを書きたいと思います。最後まで読んで頂けると幸いです。


10年間陸上競技に打ち込んできましたが、振り返ってみて順風満帆だったかと言われるとそうではありません。上手くいかないことの方が多くて悩みぬいた10年間だったと思います。ただ今となってみると不思議と後悔は全くありません。打てる手は全て打ってきたと思っていますし、常に速く走るために考えてきた10年間は私を大きく成長させてくれたと確信しています。


今になってはっきりと言えることなのですが、私が陸上競技を続けてきた理由は
「自分の人間性を成長させ、人としての魅力をつけたかったから」で、
これ以外にはありませんでした。もちろんより大きな試合に出場してみたい、そしてより速く走りたいという思いがここまで私を奮い立たせてくれたと思います。ただそれ以上に陸上競技に向き合ったことで人としての自分の弱さや自分自身がどのような人間なのかを見つけることが出来ました。初めは誰かに勝つことが自分の喜びだったと思います。ただ今となってみれば、私の場合は他人と争うことよりも過去の自分を超え、昨日の自分よりも今日の自分が人として成長するために毎日練習し、結果を出すために努力することの方が、遥かに価値が高かったと考えています。

陸上競技が私に教えてくれたものは非常に多く、かけがいのないものばかりです。その中でも「自分を信じる」ことの重要性は最も強く教えられたような気がしています。自分がどこへ向かっていてどのような状態になりたいのかを想像し、それに向かって前進するためには自分を信じる必要があります。これは陸上競技だけではなく、普段の日常生活でも同様です。目標を立てそれを叶えるためには「自分ならできる」と決意し、立ち向かう必要があります。どのようなことが起ころうが常に前向きに、自分さえ信じていれば大抵の問題は乗り越えられます。一方で自分を信じられなくなった時が最もつらい状態に陥ります。陸上競技はそのような自分を信じて前へ突き進んでいくことの必要性とその難しさを教えてくれました。この経験は今後も私の中で活かされるものだと思います。

このチームが成長するにつれて、チームとは何か、立教大学陸上競技部男子駅伝チームの良さとは何か考える機会が増えてきました。これまで私の中で明確な答えを出せずにいましたが、今ならはっきりと言えます。私たちのチームの良さは「才能や能力に限らずに、努力して結果を出すことに価値があり、周りがそれを認めていくこと」です。私がこの4年間で最も頭の中で考えてきたことは結果を残すということです。今までに取り組んできたことで、ここまで結果に拘ってきたものはありませんでした。これまでの私は結果とそれに対するプロセスがあった時、今までの努力してきた気持ちと満足感からかプロセスを少し評価してきました。ただ現在は、プロセスは自分で評価してはいけないものだと思っています。プロセスに逃げることは非常に楽なのです。私は「結果は自分で評価するもの、努力は他人が評価するもの」だと考えています。自分の満足する結果を残して初めて自分が辿ってきたプロセスを評価することが出来るのです。私は理想のチーム像とはこの考え方にあるのではないかと思っています。誰よりも自分の結果を自分自身で追い求めて成長していく。そして周りのメンバーはその姿を見て自分の結果を残すために一生懸命努力をする、この循環が必要なのです。ただ勘違いしてはならないのは、結果は自分が一番追い求め評価することで、他人から評価されるものではありません。他の組織やチームでは結果が一番重要で、それに対して周りが反応し、評価するという構造でしょう。しかしこのチームはその考え方でなくても良いと思っています。それが立教らしさなのです。全員がスポーツ推薦で入部している訳では無く、入部した背景は様々です。それでも自分と向き合い、誰よりも自分の求める結果を残すために努力する。自らの結果は誰よりも求める一方で、結果だけで人を判断しないようなチームが1チームでもあっても良いのではないでしょうか。今のチームは私が入部した時とはまるで違ったものになりつつあります。それでも立教らしさを残しつつ、チームは大きく成長することは可能です。何を残して何を無くしていくのかを私自身も見つめ直していきたいと思います。

最後に私の尊敬する人たちを紹介して本文を締めくくりたいと思います。私の尊敬する人たちとは16人いるマネージャーの皆さんです。私はこの1年間寮長を任せられていたので立場上マネージャーの仕事を選手の中でも一番近いところから見させていただきました。このチームを想って行動している姿は学年関係なく、かっこよく見え尊敬しています。様々なところで板挟みとなり気苦労も多いと思いますが、それでも実直にマネージャー業を全うしています。彼ら、彼女らを見ていると私の人間としての狭さを感じるばかりです(笑)。そのようなマネージャーの皆さんのおかげで自分自身の身が引き締まることも多々ありました。何を期待し、何を考え、何の思いを選手に乗せているかは様々で分かりませんが、少なくても何か期待してくれている。そう思うと期待に応えられるように日々自分の練習に向き合えました。マネージャーのみなさんはプロフェッショナルです。だからこそ私たち選手もプロでなくてはならないと思わせてくれました。

本当にいつもありがとう。これからもよろしくお願いします!
                                          
日々立教大学陸上競技部男子駅伝チームを支えてくださっている皆様大変ありがとうございます。「立教箱根駅伝2024」事業を支援していただいている皆様がいらっしゃったので私は何不自由なく練習に取り組めました。私たちのチームは2023年1月2日、3日の箱根駅伝に出場することを目標としてこれまで活動してきました。私は今のチームであれば箱根駅伝に出場できると確信しています。直近の重要な試合である箱根駅伝予選会まであと数日ではございますが、見守って頂けると幸いです。今後とも立教大学陸上競技部男子駅伝チームをよろしくお願いします。

あと少しだけ書かせてください。どうしても感謝を述べなくてはならない人がいます。それは両親です。ブログで書く内容か?とは思いましたが直接言うのは恥ずかしくて言えないと思ったので、本人が見るか見ないか分からないところで書くことをお許しください(笑)。そして両親にはもし見たとしても触れないで頂きたいと思います(笑)。今振り返ってみてもこれまで迷惑しかかけていません。イレギュラーに次ぐイレギュラーな進路選択をしてきたので、最終的に寮生活をして陸上競技をしているということは想像しえなかったことでしょう。本当であれば大学に入学したらバイトをして自分の生活費ぐらいは自分で稼ぐということが一般的にも関わらず、今は陸上競技にだけ打ち込むことが出来ています。この生活が出来るのは当たり前ではないと思ってきましたが、客観的に見ればまだまだ甘い考えで行動していると思います。何から返していけば良いのかもう分からないので、ひとまず私は信念を持って生きていくことにします。そしていつでも私を誇ってもらえるような人間になりたいと思います。

ここまで長々と私の思いを書き連ねてきました。読んで頂いた皆様ありがとうございました。おそらく部員史上最も長いブログだったと思います(笑)。全体的に真面目で暗くて硬めの文章だったので最後ぐらいは明るい雰囲気で終わりたいと思います。

   

 

菅平合宿最終日の写真です。体の限界を迎えたにも関わらず、そんな感情を心の中にしまい充実感からかみなさん良い表情です。支えてくださっている皆様のおかげで充実した毎日を過ごせています。本当にいつもありがとうございます。これからもどうぞ立教大学陸上競技部男子駅伝チームをよろしくお願い申し上げます。

次回は、忠内侑士(経営・3年)です。来週も是非お読みください。

トップに戻る